オープンハウスは、社長が中長期計画で掲げていた「行こう1兆!2023」という目標を、宣言通り2023年9月期に達成しました。
戸建事業を展開し「便利地・好立地」などのテレビCMでも知られているオープンハウスは、なぜ売上1兆円を達成できたのでしょうか?
そこには、オープンハウスの中長期計画「2030年ビジョン」が大きく関係しているようです。
オープンハウス社長が掲げた「売上目標1兆円」の目標や、オープンハウスの「2030年ビジョン」について調査しました。
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目次
オープンハウス社長の掲げた「売上目標1兆円」を達成
オープンハウス社長は、中長期計画で「行こう1兆!2023」を宣言し「売上目標1兆円」を目標としていました。
そして2023年9月期に、全体売上1兆1,480億円を記録し「行こう1兆!2023」の目標を達成したのです。
全体売上の1兆1,480億円をセグメント別で見てみると、最も売上が多い部門は戸建関連の5,900億円で、次いで収益不動産の1,850億円、プレサンスコーポレーションの1,610億円、マンション事業の1,250億円となっています。
オープンハウスはもともと「営業力のある企業」として知られていましたが、1兆円という目標はとても高く、単なる「営業力」だけでは出せない数字であることは明白です。
オープンハウスが売上目標1兆円を達成できたその背景には、2030年を節目とする中長期目標「2030年ビジョン」の策定が大きく関係しているとされています。
また、社員が活躍できる社内改革を実施するなど、職場環境づくりにも工夫が凝らされています。
社員が活躍できる社内改革を実施
オープンハウスでは「社員が活躍できる社内改革」として、働きやすい職場環境づくりのために様々な取組みを実施しています。
例えば新卒初任給を、2017年に270,000円、2018年に300,000円、2022年には330,000円と継続的に引き上げています。
また出産祝い金は、第一子誕生で29万円、第二子で30万円、第三子で100万円支給されています。
それ以外にも、子育てと仕事の両立サポートとして、ベビーシッター手当が月額上限30万円支給されています。
そして新たに、ひとり親で小学生以下の子どもを扶養している社員に対して、一家庭につき月額5万円が支給される「ひとり親手当」が新設されており、子育て関連のフォローが手厚くなっています。
オープンハウスの「MISSION(存在意義)」「VISION(経営方針)」「VALUE(価値観・行動指針)」
オープンハウスでは2030年を節目とする「2030年ビジョン」の土台として、「MISSION(存在意義)」「VISION(経営方針)」「VALUE(価値観・行動指針)」を公式サイトに明記しています。
MISSION(存在意義)
オープンハウスは「2030年ビジョン」の中で「建築に、革新を。」という「MISSION(存在意義)」を掲げています。お客様・業界・社会の期待を超える為に、従業員やパートナーと共に建築の世界に革新を起こす、というものです。
例えば、注文住宅としてのローコストデザイン住宅の№1を目指す、木造建築事業においての対応物件種類の拡大、まちづくりを担うゼネコン企業として技術力を向上し続ける、などを挙げています。
また、社内においては、仕組みや制度を改善し続け、従業員にとって働き甲斐あふれる職場環境をつくり続ける、パートナーとも対話を重ねて共存共栄のパートナーシップを構築し続けるなどを目指します。
VISION(経営方針)
「VISION(経営方針)」では「家をつくり、まちをつくり、社会をつくる総合建築企業へ。」として、DXを推進し、従業員やパートナーの圧倒的な生産性の向上や、危機管理体制の強化と迅速で誠実な対応を目指すことなども明記しています。
VALUE(価値観・行動指針)
オープンハウスでは「全員経営」「誠実に、卓越する」「全員建築」「目的思考」「言行一致」「価値の創造」という6つの「VALUE(価値観・行動指針)」を掲げています。
VALUEでは、2030年ビジョンの達成に向けて、従業員1人1人が経営視点で考えることを徹底して、スピード感を持ちつつダイナミックに事業を推進する「全員経営」を実施するとしています。
その上で、ステークホルダーの期待に応えるための努力を怠らず、全社員で取組む品質向上をはじめ、顧客と向き合うために一度言ったことは誠意と熱意をもって必ずやり抜くこと、日々洞察し、あらゆることに疑問を持って課題解決に挑むことなどを徹底し、建築に関わる人々の人生や社会を良いものとするための価値創造を目指します。
まとめ
オープンハウス社長が目標としていた売上1兆円を達成したのは、もともとポテンシャルの高かった卓越した営業力はもちろんですが、中長期目標として掲げた「2030年ビジョン」の存在が大きく関わっていたようです。
ただ漠然と数字だけの目標を掲げ、顧客やステークホルダーだけに目を向けるのではなく、全従業員と2030年ビジョンを共有し「どうしたら達成できるのか」を細かく目標設定したことで達成した数字であることが分かりました。
飛ぶ鳥落とす勢いの敏腕社長が牽引するオープンハウスが、今後どのような成長を遂げるのか目が離せません。